2011/12/26
税理士 湊 義和

平成24年度(2012)税制改正のポイント解説(速報)


Q:平成24年度の税制改正案について教えてください。
A:
①所得税については、高額所得者の給与所得控除の見直し等を行う予定です。
②贈与税については、住宅取得資金贈与の特例を延長、拡充する予定です。
③海外資産の監視強化のための国債財産調書提出制度が出来る予定です。

解説
平成23年12月10日に発表された平成24年度の税制改正大綱によれば、以下の改正を行なう予定となっています。

1 所得税

(1)給与所得控除の見直し
その年の給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の給与所得控除額は、245万円の上限を設定します。

(2)特定支出控除の見直し
サラリーマン等の給与所得者は、給与収入から、上記(1)のような収入金額に応じた「給与所得控除額」を差し引く方法と、あらかじめ決められた支出(これを「特定支出」とよんでいます)をした場合に、給与収入から差し引くことができる「特定支出控除」を適用することができますが、この特定支出の範囲に以下の支出を追加します。
①職務の遂行に直接必要な弁護士、公認会計士、税理士、弁理士などの資格取得費
②職務と関連のある図書の購入費、職場で着用する衣服の衣服費及び職務に通常必要な交際費(勤務必要経費)

(3)役員退職手当等に係る退職所得の課税方法の見直し
役員としての勤続年数が5年以下の者が受ける退職手当等に係る退職所得の計算においては、通常認められている退職所得控除額を控除した残額に対して「2分の1を乗ずる」方法を廃止します。

(4)適用開始日
平成25年分以後の所得税及び平成26年度以後の個人住民税から適用します。

2 贈与税

(1)直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税特例
非課税限度額について以下のとおりとして延長される予定です。
①省エネルギー性・耐震性を備えた良質な住宅家屋の場合(新設)
A 平成24年中に住宅取得資金の贈与を受けた場合 1,500万円
B 平成25年中に住宅取得資金の贈与を受けた場合 1,200万円
C 平成26年中に住宅取得資金の贈与を受けた場合 1,000万円
②①以外の住宅用家屋の場合
A 平成24年中に住宅取得資金の贈与を受けた場合 1,000万円
B 平成25年中に住宅取得資金の贈与を受けた場合  700万円
C 平成26年中に住宅取得資金の贈与を受けた場合  500万円
これらの住宅用家屋の床面積については、240㎡以下とします。平成24年1月1日以後の贈与により取得する住宅取得等資金に係る贈与税について適用します。

3 国際課税

海外保有資産の監視を強化するために以下の制度を導入します。

(1)国外財産調書の提出
その年の12月31日において5,000万円を超える国外財産を保有している場合には、その財産の種類、数量及び価額等を記載した「国外財産調書」を翌年3月15日までに税務署長に提出しなければなりません。

(2)国外財産調書不提出への罰則強化
国外財産調書を提出しなかった場合には、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金を課すとともに、仮に税務調査等があって申告漏れ等があった場合にかかる過少申告加算税が通常より重くなります。

以上

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