2011/09/26
税理士 湊 義和

中小企業の会計に関する指針(平成23年度版)の改正


Q:中小企業の会計に関する指針(平成23年度版)が公表されたそうです。改正項目として、個別注記表が大きく変更になったそうですが、どのように変更になりましたか?
A:平成23年7月20日に中小企業の会計に関する指針(平成23年度版)が公表されました。平成23年度は個別注記表が大きな改正項目となり、平成22年度より財務諸表の注記事項が増えていますので、注意が必要です。
1.概要

個別注記表により注記すべき項目の見直しが行われ、以下の図表1に示す4つの項目が「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準(企業会計基準第24号)」で追加され、このうち「中小企業の会計に関する指針」において3つの項目について注記が義務付けられました。

Ⅰは会計監査人設置会社以外の株式会社(公開会社を除く)の個別注記表
Ⅱは会計監査人設置会社以外の公開会社の個別注記表

従来、上記図表1のⅠに属する一般の中小企業においては、「2.重要な会計方針に係る事項に関する注記」と「9.株主資本等変動計算書に関する注記」のみでしたが、今回の改正によって、「3.会計方針の変更に関する注記」「4.表示方法の変更に関する注記」「6.誤謬の訂正に関する注記」が要求されますので、注意が必要です。

2.追加項目となった注記事項

(1) 会計方針の変更に関する注記
「中小企業の会計に関する指針」の改正では、以下の事項の注記が求められています。



この注記事項の具体的な記載例は以下の通りです。

 

(2) 表示方法の変更に関する注記
「中小企業の会計に関する指針」の改正では、以下の事項の注記が求められています。



(3) 誤謬の訂正に関する注記
今回の改正は、以下の会計基準の規定を踏まえたものです。


今回の「中小企業の会計に関する指針」では、具体的注記方法や、記載例等は明らかになっていませんので、上記会計基準を参考に注記を行うこととなると思われます。

以上

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